留学を考えるとき、どの国を選ぶかは非常に重要な決断です。大学生活、その後の人生にも大きな影響を与えるでしょう。
そこで、本記事では、ヨーロッパの主要な国の特徴を「留学先としてどうか」という観点から比較し、詳しく紹介します。それぞれ異なる文化を持ち、生活様式やかかる費用なども大きく違います。学びたい分野や予算、キャリアの目標に応じて、自分に最適な国を選ぶことが大切です!
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はじめに:留学先を選ぶポイント
留学するにあたり、自分が最も重要だと感じる点をリストアップしてみましょう。具体的には、以下のポイントを考えるといいでしょう。
- 教育レベル:気になる大学のランキングや専門分野の強みを考慮しましょう。研究環境や教授陣の質も重要な要素です。
- 文化:現地のライフスタイルや言語、異文化交流の機会を検討し、自分に合った環境を見つけることが大切です。
- 費用:学費や生活費、奨学金の有無を確認し、予算内で無理のない留学計画を立てましょう。
- 英語環境:英語での授業が充実しているか、現地の英語使用率が高いかを確認することで、学習しやすい環境を選べます。
- 就職・キャリア:卒業後の就職機会やインターンシップの可能性を考慮し、将来のキャリアにつながる国を選ぶことが重要です。
中央ヨーロッパ留学の特徴
このエリアには、学術的に優れた大学が多く、生活費や学費の面でも比較的リーズナブルな選択肢が揃っています。また、EUのほかの国々とのアクセスが良く、留学中にほかの国へ旅行したり、交流の機会を持てたりするのも大きな魅力です。代表的な国々の特徴を見ていきましょう。
スイス:国際機関や観光分野に強い教育

スイスの大学では数多くの英語学位コースが開講されており、特に国際関係学やホスピタリティマネジメント、ビジネスマネジメントの分野が充実しています。
スイスの公立大学では、学士課程のプログラムの学費が1学期あたり5,000CHFから24,000CHF(約85万円〜約410万円)ほどです。英語レベルとしては、通常、IELTS6.0が求められますが、IELTS5.5で進学できる学校もあります。
*CHF(スイスフラン)
スイス留学のメリット
- 国際的な環境
- 多言語環境
- 教育水準が高い
- 治安が良い
- 清潔な環境
スイス留学のデメリット
- 物価が高い
- 日本の都市と比べると娯楽が少ない
オーストリア:音楽と芸術の国

オーストリアには、ウィーン大学をはじめとする伝統的な総合大学のほか、工科大学、応用科学大学などの専門大学、さらに社会人向けの大学院教育を提供するドナウ大学クレムスなど、多様な選択肢が用意されています。
オーストリアの大学の年間学費は727 EUR〜12,500 EUR(約12万〜208万円)と幅があります。公立大学ではEU圏外の留学生に対し、基本的に毎学期727 EUR(2024年)の学費が課せられ、加えて学生組合費(OeH-Beitrag)22.70 EUR (約4千円)の支払いが必要です。私立大学の学費は大学やプログラムによって異なり、一般的に公立大学よりも高額になる傾向があります。通常、入学にはIELTS6.0の英語力が求められます。
生活費は月額950 EUR (約15万円)程度が目安とされています。ウィーンなどの大都市では家賃や生活費がさらに高くなる傾向があるため、計画的な資金準備が重要です。
オーストリア留学のメリット
- 音楽・芸術が充実
- 高い教育水準
- リーズナブルな学費
- 他のヨーロッパ諸国への移動が容易
オーストリア留学のデメリット
- 公用語がドイツ語:一部の大学では英語プログラムが充実しているものの、基本的にドイツ語での授業が主流であり、日常生活でもドイツ語のスキルが必要。
- 家賃の高騰:ウィーンなどの大都市では住宅費が高騰しており、学生寮に入れなかった場合、家賃負担が大きくなる可能性がある。
- 手続きの煩雑さ:ビザの申請や大学の入学手続きには多くの書類が必要で、準備に時間がかかる。
チェコ:学費が安く、英語プログラムが充実

チェコには36の国立大学があり、留学費用を抑えながら質の高い教育を受けられる国として注目されています。特に、英語での学位プログラムが充実しており、多くの留学生が学んでいます。
プラハのカレル大学やマサリク大学など、歴史と実績のある大学が多く、医学、工学、経済学などの分野で高い評価を受けています。
チェコの公立大学では、チェコ語のプログラムの授業料は無料となる場合があります。一方、英語の学位プログラムでは年間3,000 EUR〜15,000 EUR(約48万〜240万円)の学費がかかることが一般的です。私立大学ではより高額な学費が設定されることがあります。
生活費は比較的低く、月額600 EUR 〜900 EUR(約10万〜15万円)程度で生活が可能です。プラハのような都市部では家賃が高めですが、地方都市ではさらにコストを抑えることができます。
チェコ留学のメリット
- 学費が比較的安い
- 英語プログラムが充実
- 他のヨーロッパ諸国への移動がしやすい
チェコ留学のデメリット
- 公用語がチェコ語:日常生活ではチェコ語が主に使用されるため、基本的な言語スキルが必要。
- 書類関係が煩雑:ビザの申請や大学の入学手続きには多くの書類が必要で、準備に時間がかかる。
ポーランド:生活費が低く、EU圏で学びやすい

ポーランドは、生活費が低く、コストを抑えて留学をしたい学生にとって魅力的な選択肢となっています。特に、EU圏内の学生にとっては学費が安く、また英語での学位プログラムも増えていることから国際的な学びの環境が整っています。
ポーランドの公立大学の学費は年間2,000 EUR 〜6,000EUR(約32万〜96万円)程度と比較的低価格で、私立大学でも10,000 EUR(約160万円)からと、他の西ヨーロッパ諸国に比べてリーズナブルです。
生活費も低く、学生の月々の生活費は1,500ズウォティ(約57,000円)程度となるでしょう。
ポーランド留学のメリット
- 生活費が安い
- 英語プログラムの充実
- EU圏内での移動が便利
- 世界遺産が多く、歴史的な街並みが魅力
- 国際的な学習環境
ポーランド留学のデメリット
- 公用語がポーランド語:日常生活ではポーランド語が必要になる場面が多い。
- 大学の知名度の差:西ヨーロッパの大学と比べると、国際的な評価が低い大学もある。
西ヨーロッパ留学の特徴
西ヨーロッパには、世界トップレベルの大学が集まっており、研究・教育の質が非常に高いのが特徴です。特に、フランス、ドイツ、オランダ、スペインは、それぞれの分野で強みを持ち、世界中から多くの留学生を集めています。キャリアの面でも、将来的な就職の選択肢が広がるというメリットがあります。各国の特徴を詳しく見ていきましょう。
フランス:芸術・ファッション・ビジネスの中心地

フランスは、アート、ファッション、料理、ビジネスなどの分野で世界的に有名な国です。グランゼコール(Grandes Écoles)と呼ばれるエリート教育機関があり、特に政治学や経営学を学びたい人にとって理想的な環境が整っています。
フランスの公立大学は、EU圏内の学生の年間学費は200 EUR〜500 EUR(約3万〜8万円)と非常に安く設定していますが、EU圏外の学生の年間学費は2,770 EUR〜3,770 EUR(約45万〜60万円)ほどかかります。 私立大学やビジネススクールは学費がさらに高めで、年間8,000 EUR〜25,000 EUR(約130万〜400万円)程度です。
パリなどの都市部では生活費が月額1,000 EUR 〜 1,500 EUR(約16万〜24万円)必要ですが、地方都市では800 EUR(約13万円)程度で生活できます。
フランス留学のメリット
- 芸術・ファッション・ビジネス分野に強い
- 公立大学の学費が安い(EU圏外でも比較的リーズナブル)
- フランス語を身につける良い機会
- 文化・歴史が豊か
フランス留学のデメリット
- フランス語のスキルが必要:英語プログラムもあるが、日常生活ではフランス語が求められる
- ビザの手続きが複雑
ドイツ:高品質な教育と学費無料の大学が魅力

ドイツは、工学、ビジネス、経済、環境学の分野で世界的に評価の高い大学が多く、特に理系・技術系を学びたい人には最適な国です。
ドイツの公立大学は、EU圏外の留学生でもほぼ無料で年間200 EUR〜1,500 EUR (約3万〜24万円)で学べることが大きな魅力です。ただし、一部の州では学費がかかる場合もあります。 私立大学は学費が高めで、年間10,000 EUR〜30,000 EUR(約160万〜480万円)程度です。
生活費は月額800 EUR〜1,200 EUR(約13万〜19万円)が一般的ですが、ミュンヘンやフランクフルトなどの都市部では高めになります。
ドイツ留学のメリット
- 学費が無料または非常に安い(公立大学)
- 工学・技術・環境学の分野に強い
- 英語プログラムが充実
- 卒業後の就職機会が多い
ドイツ留学のデメリット
- ドイツ語スキルが必要:英語プログラムもあるが、日常生活や就職にはドイツ語が有利
- ビザや滞在許可の手続きが複雑
オランダ:英語プログラムが豊富で学びやすい

オランダは、ビジネス、ホスピタリティマネジメント、経済、社会科学、デザイン分野で評価が高く、多くの大学が英語の学位プログラムを提供しています。
オランダの公立大学では、EU圏外の学生の学費は年間8,000 EUR〜16,000 EUR(約130万〜260万円)程度です。 私立大学の学費は、公立大学と比べて高額になる傾向があります。年間 12,000 EUR〜35,000 EUR(約200万〜570万円)ほどです。
オランダの生活費は都市によって異なり、特にアムステルダムやロッテルダムなどの大都市ではコストが高めで、月額900 EUR〜1,500 EUR(約15万〜24万円)が目安です。一方で、地方都市では比較的抑えられる傾向があります。
オランダ留学のメリット
- 英語プログラムが充実
- ビジネス・経済・デザイン分野で評価が高い
- 国際的な雰囲気があり、留学生が多い
オランダ留学のデメリット
- 学費と生活費がやや高め
- 人気が高く、入学の競争率が高い
北欧留学の特徴
北欧諸国は、高い教育水準と革新的な学習環境を提供していることで知られています。これらの国々では、英語で学べる学位プログラムが豊富で、留学生にとって魅力的な選択肢となっています。また、福祉制度や環境政策が進んでおり、質の高い生活環境の中で学ぶことができるのも大きなメリットです。
スウェーデン:革新的な教育環境と充実した英語プログラム

スウェーデンは、世界的に高い教育水準を誇る国の一つであり、研究と実践を重視したカリキュラムが特徴です。英語で学べる学士・修士プログラムが多数あり、留学生にとって学びやすい環境が整っています。
スウェーデンの公立大学は、EU/EEA圏内の学生は授業料無料ですが、EU/EEA圏外の学生は学士・修士課程で年間8,000 EUR〜20,000 EUR(約130万〜320万円)の学費がかかります。
生活費は都市によって異なりますが、ストックホルムなどの大都市では月額900 EUR 〜1,500 EUR(約14万〜24万円)程度が目安です。家賃や食費が高めですが、学生向けの割引制度も利用可能です。
スウェーデン留学のメリット
- 英語プログラムの充実
- 研究重視のカリキュラム
- 高い生活水準
スウェーデン留学のデメリット
- 生活費が高い:特にストックホルムなどの都市部では家賃や物価が高め。
- 冬が長く寒冷な気候:冬は日照時間が短く、寒冷な気候に慣れていない人には厳しい環境。
デンマーク:福祉国家で学ぶ

デンマークは、質の高い教育と学生中心の学習環境を提供する国として知られています。環境学、持続可能エネルギー、ビジネス・経営の分野で高い評価を受けています。
デンマークの公立大学では、EU/EEA圏内の学生は授業料が無料ですが、EU/EEA圏外の学生は年間6,000 EUR〜16,000 EUR(約97万〜260万円)の学費がかかります。生活費は比較的高く、月額1,000 EUR 〜1,500 EUR(約16万〜25万円)が目安です。特にコペンハーゲンでは家賃が高いため、学生寮やシェアハウスを利用することでコストを抑えることができます。
デンマーク留学のメリット
- 学生中心の教育システム
- 英語プログラムの充実
- 高い生活水準
- インターンシップや就職の機会
- 英語のみでも生活しやすい
デンマーク留学のデメリット
- 生活費が高い:特にコペンハーゲンでは家賃や物価が高いため、計画的な資金管理が必要。
- 冬が寒く日照時間が短い:日照時間が短いため気分の落ち込みを感じることも
フィンランド:教育先進国で学ぶ

フィンランドは学生中心の教育方針と実践的な学びが特徴であり、教師の質の高さや、個別指導を重視したカリキュラムも魅力です。デジタル技術やイノベーションに強く、テクノロジー分野での学びにも適しています。
フィンランドの公立大学では、EU/EEA圏内の学生は授業料が無料ですが、EU/EEA圏外の学生は年間6,000 EUR 〜18,000 EUR(約96万〜288万円)の学費がかかります。生活費は比較的高く、月額800 EUR 〜1,200 EUR(約13万〜19万円)が目安です。ヘルシンキなどの大都市では家賃が高めですが、学生寮やシェアハウスを利用することでコストを抑えることができます。
フィンランド留学のメリット
- 世界的に高評価の教育システム
- 英語プログラムの充実
- テクノロジーとイノベーションの強み
フィンランド留学のデメリット
- 生活費が高い:特にヘルシンキでは家賃や物価が高いため、計画的な資金管理が必要。
- 冬が長く寒い:日照時間が短く、寒冷な気候に適応する必要がある。
- フィンランド語が必要になることも:英語は広く通じるが、現地での就職を考えるならフィンランド語のスキルが有利になる。
ヨーロッパ留学先の比較表
ヨーロッパの主要な留学先について、学費、教育の強み、英語環境、多言語対応の違いを比較しました。
国名 | 公立学費(年間) | 私立学費(年間) | 教育分野の強み | 英語環境 | 多言語対応 |
フランス | 45万〜60万円 | 130万〜400万円 | 芸術、ファッション、ビジネス、政治学、料理 | 中(英語プログラムあり) | △(フランス語) |
ドイツ | 3万〜24万円 | 160万〜480万円 | 工学、経済学、環境学、社会科学、ビジネス | 中(英語プログラム増加中) | △(ドイツ語) |
オランダ | 130万〜260万円 | 200万〜570万円 | ビジネス、経済、社会科学、デザイン | 高(英語プログラム充実) | 〇(英語普及率高) |
スイス | 85万〜410万円 | 200万〜600万円 | 国際関係、ホスピタリティマネジメント、ビジネス | 高(英語プログラム多数) | 〇(4言語) |
オーストリア | 12万〜208万円 | 160万〜350万円 | 音楽、芸術、工学、社会科学 | 中(ドイツ語中心) | △(ドイツ語) |
チェコ | 48万〜240万円 | 100万〜300万円 | 医学、工学、経済学 | 高(英語プログラム充実) | △(チェコ語) |
ポーランド | 32万〜96万円 | 160万〜320万円 | 医学、工学、ビジネス | 中(英語プログラムあり) | △(ポーランド語) |
スウェーデン | 130万〜320万円 | 200万〜450万円 | IT、科学技術、イノベーション | 高(英語プログラム充実) | 〇(英語普及率高) |
デンマーク | 97万〜260万円 | 200万〜400万円 | 環境学、持続可能エネルギー、ビジネス | 高(英語プログラム充実) | 〇(英語普及率高) |
フィンランド | 96万〜288万円 | 180万〜400万円 | 教育学、IT、デジタル技術 | 高(英語プログラム充実) | 〇(英語普及率高) |
最適な留学先を見つける方法
留学を成功させるためには、自分の目的や予算に合った国を選ぶことが重要です。

以下のポイントを考慮しながら、最適な留学先を見つけましょう。
- 学びたい分野を明確にする:興味のある分野に強い大学がある国を選ぶ。
- 学費と生活費を比較する:予算に応じて、学費や生活費が負担にならない国を選ぶ。
- 奨学金の有無を確認する:国や大学によっては留学生向けの奨学金が充実している場合がある。
- 英語環境を考慮する:英語での授業が充実している国を選ぶと学びやすい。
まとめ
ヨーロッパには、さまざまな魅力を持つ留学先があり、それぞれ異なる教育システムや文化、生活環境を有しています。学費を抑えたいならドイツやフランス、英語環境を重視するならオランダや北欧、専門分野に特化した教育を受けたいならスイスやオーストリアなど、目的や予算に応じた最適な国を選びましょう。また、インターンシップの機会など、キャリア形成につながるポイントもチェックしておくと良いでしょう!
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