日本には複数の「国立大学」がありますが、オーストラリアには1校のみ。それがオーストラリア国立大学です。オーストラリア国立大学はオーストラリアの大学教育の柱で、かつ世界的にもトップレベルの教育・研究機関です。
このオーストラリア国立大学へ進学するためには、どのような条件を備えないといけないでしょうか。高い英語力はもちろん、日本とオーストラリアは教育課程とそこで学ぶ内容が異なるため、大学進学の準備課程「ファウンデーションコース」の受講が必要な場合もあります。
この記事ではオーストラリア国立大学の概要や魅力、また進学方法・条件などについて解説しています。オーストラリア国立大学への進学を考える際、参考にしてください。
U-LABOでは、英語学習プログラム「U-LABO BRIDGE」を展開しています。「オーストラリア国立大学へ進みたいけれど、英語力が心配…」という方は、U-LABO BRIDGEを活用ください。独自の学習プログラムに取り組み、海外留学にも対応できる英語力を目指しましょう。
オーストラリア国立大学とは?
オーストラリア国立大学とは、どんな大学なのでしょうか。基本情報や特徴を紹介します。
オーストラリア国立大学の概要
オーストラリア国立大学は、オーストラリアで唯一の国立大学で、世界屈指の研究大学でもあります。国会での決議を経て、1946年にオーストラリア政府によって作られました。
現在の学生数は学部生約10,200人、大学院生約7,100人で、オーストラリア全土並びに100以上の国・地域からの学生で構成されています。
世界、オーストラリア屈指の教育・研究レベル
オーストラリア国立大学は、オーストラリアのトップ大学群「Group of eight」の一つです。「Group of eight」には、シドニー大学やニューサウスウェールズ大学などが含まれます。
世界大学ランキングにおいても常に高順位をキープしています。QS世界大学ランキング2025で、第30位にランクイン。またイギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」より毎年発表される「THE世界大学ランキング2025」においては、第73位と100位以内に入っています。さらに、オーストラリア国内で最も「就職しやすい大学」としても評価され、進路選択の幅広さや卒業生に対する社会的需要の高さなどが示されています。
オーストラリア国立大学の著名な卒業生
オーストラリア国立大学は、オーストラリア国内で、最も多くのノーベル賞受賞者(6人)を輩出しています。2011年にブライアン・P・シュミット教授がノーベル物理学賞(宇宙の加速膨張を発見)、1996年には医学研究者のロルフ・マーティン・ツィンカーナーゲル教授がノーベル生理学・医学賞(細胞性免疫防御の特異性に関する発見)を受賞しました。また、26代オーストラリア首相・ケビン・ラッド氏らオーストラリア国立大学出身の政治家も多いです。日本の関連では、桂宮宣仁親王が、オーストラリア国立大学を卒業されています。
オーストラリア国立大学・周辺の環境
オーストラリア国立大学は首都キャンベラにメインキャンパスを構えます。キャンパスやキャンベラ市街の様子はどのようなものでしょうか。
オーストラリア国立大学のキャンパス
オーストラリア国立大学のメインキャンパスは、首都キャンベラのアクトンにあります。アクトンはオーストラリアの政治の中心地で、国会議事堂や政治施設が点在している地域です。キャンパスには図書館、学生寮、カフェ、バー、スーパー、託児所などが揃い、一つの町のよう。実際、アクトン地区のほとんどをアクトンキャンパスが占めるほどの広大さです。アクトンキャンパスには10,000本以上の樹木が植えられ、景観の美しさでも有名です。
このほか、ニューサウスウェールズやノーザンテリトリーにもキャンパスがあります。キオロアキャンパスは、ニューサウスウェールズの沿岸地域にあります。ここはフィールドワークの場として活用されており、美しい国立公園やビーチ、マングローブ群落、森などで生態系の研究などに取り組むことができます。
さらにストロムロ天文台など2つの天文台も有します。
キャンベラ市街
首都・キャンベラは、とても美しく、生活の便も非常によい街です。自然豊かで、ジョギングやサイクリング、ハイキングなどのアクティビティも楽しめます。キャンベラ市内は路面電車など公共交通機関も発達しています。自然と都市の良い面を楽しめるでしょう。そしてシドニーやメルボルンほど物価は高くなく、生活費を安く抑えることもできます。
周辺地域にも車があると、アクセスしやすいでしょう。主要都市シドニーまで車で3時間、ビーチや雪山といった自然豊かな地域にもアクセス可能です。
オーストラリア国立大学の学部
オーストラリア国立大学には、7つの学術カレッジ(学群)があります。そのカレッジの中に、さまざまな分野を専門とする複数の学部・大学院、学校や研究施設が所属するという構造です。さまざまな分野で実績を上げており、特に芸術・社会科学、ビジネス・経済、エンジニアリング、コンピュータサイエンス、法律、サイエンスに強みを持っています。学部課程は3~4年間(基本3年)で、日本の大学のように一般教養を学ぶ期間はなく、入学後すぐにそれぞれの専門分野について学びを深めます。
オーストラリア国立大学の学部や主な学科は、次の通りです。詳細な学部・コースについては、公式ホームページで確認してください。
芸術・社会科学部:人文科学・芸術研究科、社会科学研究科 |
アジア太平洋学部:クロフォード公共政策大学院、アジア太平洋学部、文化・歴史・言語学部 |
ビジネス・経済学部:会計研究科、経済学研究科、経営研究科 |
工学・コンピューティング・サイバネティクス学部:コンピューティング学部、工学部 |
健康医学学部:医学部、医学研究科、心理学研究科 |
法学部:ロースクール |
理学部:環境社会学、数学科学研究所、天文学・天体物理学研究科 |
このほか、ジェンダー・セクシャリティ研究も盛んで、「ジェンダー研究所」を有しています。
ダブルディグリー
興味のある2つの分野を学び、2つの学位を取る「ダブルディグリー」という制度があります。「学位」と「修士」課程、また「修士」課程2つのダブルディグリーも可能です。ダブルディグリーを得ると、就職の可能性を広げることにもつながります。
ダブルディグリーを得るには、通常3~4年の学部課程より1年ほど長く時間をかける必要があり、4~5年程度かかります。ダブルディグリーの組み合わせとしては、600以上のパターンがあります。
オーストラリア国立大学でかかる費用
オーストラリア国立大学へ進学し、生活を始めるとなったらどれほどのお金が必要でしょうか。学費と、普段の生活費の中でも負担の大きい住居費(寮費)を見てみましょう。
学費
オーストラリア国立大学の学費は、学部によって異なりますが、日本の国立大学よりは高額です。しかし世界屈指の教育・研究環境で、英語力を高めつつ学ぶことができるので、決して「高すぎる」ということはないでしょう。自分の将来に向け、有効な投資であるともいえます。
具体的な学費は、例えば「Arts&Social Sciences学部のArts学科では、年間47,380ドル(約460万円)」、「Buisiness&Economics学部のEconomics学科では、年間53,370ドル(約520万円)」などとなっています。各学部の授業料については、公式の留学生ガイドからご確認ください。
オーストラリア国立大学は、留学生を対象にした奨学金制度を設けています。奨学金の対象になるとかなりのサポートになります。制度の対象・資格などについても公式ホームページから確認しましょう。
学生寮
留学生は、オーストラリア国立大学の学生寮に住むことができます。寮はキャンパス内に18カ所あります。寮にはキッチン、バスルーム、共有リビングなどがあります。また洗濯室、勉強スペース、バーベキュースペースなども共有で利用できます。各部屋にはベッドや勉強机、クローゼットなどを備えています。寮に住めば、大学生活や友人作りに関してサポートを受けられます。また大学施設に近いのはもちろん、キャンベラの街へのアクセスも良いです。
寮費が寮ごと、また部屋タイプごとに異なります。例えば「毎日の食事つきのスタンダードルームは、週525ドル(約5万円)」「自炊で、スタンダードルームは、週276ドル(約2万7千円)」などとなっています。自炊をするなら、部屋代は週200~300ドル(約2~3万円)程度が相場のようです。
このほか食費は自炊するか、外食するかで大きく変わりますが、おおよそ週当たり120~220ドル(約1~2万円)です。キャンベラで生活するなら住居費や食費、光熱費、交通費などをひっくるめて年間300万円程度はかかるでしょう。学費と合わせて、しっかりとした資金計画を立てておく必要があります。
オーストラリア国立大学の進学条件
オーストラリア国立大学へ進学するには、どのようなルートがあるでしょうか。
オーストラリアの教育制度
オーストラリアの学生は、日本と同じく小学校、中学校、高校での教育を終えてから大学へ進みます。オーストラリアの教育システムは州によって若干異なりますが、初等教育(おおよそ6年)と中等教育(おおよそ4年)の計10年間が義務教育となっています。そして日本の高校にあたる2年間の教育では、大学での学びの基礎となる一般教養科目の履修を終えます。そのため、大学に入った後はいきなりそれぞれの専門分野に関する知識を学びます。日本のように大学入学後に一般教養課程がないため、学士号取得にかかる期間は原則3年間(学部によっては4年)です。
日本の高校卒業後、オーストラリアの大学の学部課程へ進むには、「一般教養課程」を修了しておく必要があります。そのため、学部進学より前に一般教養を学ぶ大学準備コース「ファウンデーションコース」で1年間学んだ後に、大学へ入るという流れが一般的です。
オーストラリア国立大学へ直接入学
日本の一般的な高校では珍しいですが、SATや国際バカロレアなどの課程を修了し、一定の学習レベルに達していると、直接入学できます。
求められる学力は学部・学科によって異なりますが、例えば「USA SAT」試験では、「Arts&Social Sciences学部のArts学科で1170点」「Science学部のPhilosophyScience学科で1470点」などと高いレベルが求められています。また国際バカロレアでは、「Arts&Social Sciences学部のArts学科で29点」「Science学部のPhilosophyScience学科で43点」となっています。
学力のほか、英語力の証明、高校卒業資格の証明などが必要です。求められる英語力は、以下の表にまとめました。このほかの資格を使っての英語力証明については、公式ホームページで確認ください。
IELTsアカデミック | 総合評価6.5以上(読解力6.0、ライティング6.0、リスニング6.0、スピーキング6.0以上) |
TOEFL iBT | 総合点80点以上(リーディング20、ライティング18,スピーキング18以上) |
ファウンデーションコースを経由した入学
オーストラリア国立大学は「ファウンデーションコース」を設けていません。そのためほかの大学が設けるファウンデーションコースを受講した後、オーストラリア国立大学の学部課程へ進むということになります。オーストラリア国立大学進学が可能なファウンデーションを提供する教育機関は、「ボンド大学(Bond University College)」「UQ College(UQカレッジ)」「Macquarie University College(マッコリ―大学)」などがあります。
U-LABO BRIDGEから、オーストラリア国立大学目指そう
「海外の名門大学で学びたい」という思いを持っている人は、その選択肢としてオーストラリア国立大学を考えてみてはどうでしょうか?オーストラリア国立大学はオーストラリア、そして世界屈指の名門であり、世界中から集まった優秀な学生と切磋琢磨できる環境を備えています。高い英語力と深い専門知識の習得を目指しましょう。ただ入学要件の突破や入学後の授業に備えるためにも、英語力の強化は欠かせません。
U‐LABOは、英語学習プログラム「U-LABO BRIDGE」を展開し、オーストラリア国立大学に合格するための学習サポートを行います。オーストラリア国立大学合格への確かなルートを一緒に歩んでいきましょう。
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