近年、コンピューターゲームをスポーツ競技として捉える「eスポーツ」が盛り上がりを見せています。国際オリンピック委員会(IOC)がeスポーツの世界大会「オリンピックeスポーツシリーズ」を開くほどで、その競技の価値はますます高まっています。
そんなeスポーツを海外大学で学問として学んだり、よりレベルの高い相手と競ったりする「eスポーツ留学」という選択肢があります。この記事では、eスポーツ留学先としておすすめの海外大学や留学後の多彩なキャリアなどについて解説しています。自身の趣味や興味に沿った進路選択の参考にしてください!
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「eスポーツ」に関わる学問とは?
ゲームやアニメーションのデザインや制作の技法をはじめ、プログラミングといった工学知識などを研究します。ゲームの制作そのものに関わる分野だけでなく、競技大会の企画や運営、宣伝・集客の方法といったスポーツ経営の視点から学ぶ場合もあります。さらに、脳科学や生理学、栄養学といった多岐にわたる学問の視点から、eスポーツが人の心や体に与える影響を分析することもあります。
「eスポーツ」を学ぶと伸ばせるスキル
eスポーツを学問として修めることで、情報処理能力や論理的思考力、ITスキル、ネットリテラシーなどを身につけることができます。また、実際に仲間と協力してゲームをプレイすることで、コミュニケーション能力を養うこともできます。ここで学んだことは、新たなゲーム開発やeスポーツ企画の立案などeスポーツ業界のさらなる発展に活かせることでしょう。
海外大学での「eスポーツ」教育の特徴やここでしか得られないスキル
そもそもeスポーツ市場の大半は海外が占めており、海外こそeスポーツの「本場」だと言えます。例えばアメリカには、eスポーツの強豪校やeスポーツを公認している大学が複数あり、eスポーツに打ち込める環境が整っています。
「eスポーツ」に力を入れる大学では、ゲームについて研究する情報系学部・学科があり、さらにキャンパス内にeスポーツ施設を備えています。
日本では現状、「eスポーツに関わる仕事をしたい」という夢を実現するには、どこかのクラブチームに入ったり、専門学校に入って学んだりするという選択肢だけにとどまります。
eスポーツ留学がそうした選択肢と違う点は、例えばアメリカの大学でeスポーツを学ぶと学位まで取れるというところです。実際、プレイヤーとしてやっていく、もしくはビジネスとしてやっていくという場合、「学位」を持っているというのはアドバンテージになるのではないでしょうか。
また、アメリカの大学は入学直後は一般教養(リベラルアーツ)を重点的に学びます。eスポーツ「だけ」ではなく、eスポーツに関連するビジネス、例えばメディアやマーケティングなど幅広い知識を得ることができます。まんべんなく全体として包括的に学んでいくことができるのです。なので、もしeスポーツを学ぶうちに「なにか違うな」と思ったら別の進路を考えることもできるし、eスポーツをもっと深く学んでいくこともできます。eスポーツ全体に広く関わりたいという観点を持つ人は、アメリカ留学も選択肢に入ってくるのではないでしょうか。
さらに、eスポーツは国境を越えて全世界で同時にプレイされます。日本のeスポーツ企業が海外に進出したり、逆に海外の会社が日本に入ってきたりという出入りも激しい。アメリカに留学すればおのずと高い英語力は身に付くでしょう。これからeスポーツ業界に関わるのであれば、「英語ができる人材」というのはますます必要になってくるはず。eスポーツに関わるのであれば、国際的に働けるような力を養っておくというのはすごく重要です。
「eスポーツ」を学べるおすすめ大学
トーマス・カレッジ(Thomas College):環境抜群!eスポーツ生対象の奨学金制度充実
まず紹介したいのは、「Thomas College」です。東海岸のメイン州に位置する、私立のリベラルアーツカレッジです。 私立なのでとても環境はよく、授業は少人数で行われます。
魅力としては、留学費用が安く抑えられるところです。なぜならeスポーツに打ち込む学生を対象にした奨学金制度があるのです。
通常、学費と生活費、寮費なども含めて約「5万ドル」が1年間に必要です。そこから、通常の奨学金として「2万2000ドル」、さらに eスポーツ奨学金として「1万ドル」ぐらいが与えられます。つまり、最終的には生活費や学費など全部含めて「1万8000ドル」に費用が抑えられます。生活費も含めると考えると、もしかすると日本の大学へ行くより安くなる可能性もあるのではないかと思います。
あとはキャンパスの環境として、室内ジム、3つの学食、ヘルスセンター(病院)なども完備されています。
こうした質の高いリベラルアーツカレッジに、奨学金を活用して通えるのは魅力だと思います。
カリフォルニア大学アーバイン校(UCI):eスポーツ教育世界一を目指す
カリフォルニア大学アーバイン校も、eスポーツ教育プログラムを持つ大学として世界一を目指すとの目標を掲げ、力を入れているようです。eスポーツマネジメントなどを学べ、さらにeスポーツ奨学金制度も設けて優秀な学生の確保に努めています。学内の「eスポーツアリーナ」では、学生らが自由にゲームを楽しむことができる環境が整えられています。
eスポーツプレイヤーから、コンサル企業就職の可能性まで、卒業後のキャリア
eスポーツに絡む市場の動向
「eスポーツ市場」の規模は年々大きくなっています。世界の e スポーツ市場規模は、2021 年に 11 億 7,800 万ドルに達しました。そして、 2030 年までに 57 億 4,300 万ドルにまでなるとされています。一昔前のイメージでは、「ゲーム=子供の遊び」と捉えられていたと思うのですが、それとは全く異なっています。
eスポーツプレイヤー
まずは、実際のeスポーツプレイヤーとしての活躍が期待できます。eスポーツに打ち込める施設が整った最先端の環境や、実力ある同級生に囲まれて過ごすことで、自身の腕前もかなり上達することでしょう。またゲーミングに関わる知識を深く学ぶことで、ゲームの特性などに関する理解も早まります。大学で栄養学などを学んでいれば、選手としての体調管理にも役立てられます。
eスポーツ関連企業への就職
eスポーツに関連する企業に就職するといった選択肢も生まれてきます。例えば事業会社、ゲームを作る側です。日本に限らず、アメリカのあこがれのゲーム会社に就職できる可能性もあります。
また、ゲームイベントを開催する会社でも力を発揮できるでしょう。ゲームの魅力を理解したうえで、面白いイベントの企画・運営につなげられます。イベントには国を問わず多様な選手が出場するでしょう。その際には海外留学で培った語学力も活かされます。
コンサル企業への就職
ほかにも「4大コンサル」と呼ばれる大規模なコンサル会社でも、eスポーツチームが作られるぐらい力を入れてやっているようです。そこでは、eスポーツビジネスの推進に求められる専門的な知見を活用して、クライアント企業のeスポーツビジネスの構築と成長に貢献できます。
U-LABOとしてeスポーツ留学に関する支援
U-LABOは、eスポーツに力を入れている大学の受験をサポートします。「Thomas College」は提携校として紹介でき、UCアーバイン校であれば私たちは「UC系に強い」ということを強みとしているので心強いと思います。
実績として、U-LABOの支援を受け、これまでにUCアーバイン校コンピューターサイエンスのゲーム系に編入成功した人もいます。
eスポーツ留学に関わるQ&A
ここでは、eスポーツ留学に関わる具体的な質問にお答えいたします!
どんな人が向いていますか?逆に向いていない人は?
第一には「eスポーツが好き」「真剣に打ち込みたい」という熱意がある人です。eスポーツは日本でもどんどん広まっていますが、その本場はやはり海外。日本よりもeスポーツに対する熱量が高い人たちが集まっています。そういった人たちと切磋琢磨するため、eスポーツへの高い関心がある人が向いているでしょう。また、柔軟な姿勢を持つことも大切です。「必ずeスポーツプレイヤーになる」というこだわりも重要ですが、学んでいくうちに気持ちが変わることもあります。そういうときには、eスポーツを支える側の仕事にも目を向けるなど視野を広く持てるといいですね。
逆に向いていない人は、海外大学留学を目指す方全般にいえますが、積極的に学ぶ姿勢がない人はやめたほうがいいでしょう。海外大学は自ら予習・復習をし、授業でも積極的な発表・ディスカッションが求められます。受け身でいる方には向いていないといえます。
英語力はどれくらい必要?
コミカレからの編入で目指す場合は、TOEFL iBT 61以上、IELTS 5.5以上は必要です。
あくまで目安ですが、4年制大学へ直接進学する場合、TOEFL iBT 72以上、IELTS 6.0以上が求められます。
実際には、入学よりも卒業が重要なので、しっかりと現地でやっていけるだけの英語力取得を目指しましょう!
なぜ日本の大学ではなく、海外大学がおすすめ?
日本でeスポーツを学ぶとなれば、専門学校という選択肢が主流だと思います。ただ、専門学校では学位を取ることはできません。また学校の質や周りの生徒の意欲によっては「ただゲームを楽しむだけ」で、あまり学びを深められないというケースもあると聞きます。
一方海外大学では、学位を取ることはもちろん、整った環境や熱意ある仲間とともにeスポーツを深く学ぶことができるのです。さらに英語をはじめとする外国語を習得できる点も将来の就職時に大きなアドバンテージになります。
U-LABOから、eスポーツ留学を目指す学生にエール!
eスポーツは大人の世代が想像してる以上の市場になってきています。これからとにかく伸びていく領域だと確信しています。
eスポーツの先進地で学ぶことは、必ず将来のキャリアによい影響を与えると思います。
また、日本でその分野を学ぼうと思った際、「eスポーツだけ集中して学ぼう」とする傾向があり、もしその道が「なにか違うな」となったらほかに進路を変えるのがなかなか難しい。一方アメリカは、「文武両道」を求められます。スポーツだけでなく広い視野を持てるということは、進路を変えたり、引退後に別のことを始めたりするためにすごく重要です。eスポーツとそのほかの異なる分野の仕事をつなぐことにも貢献できるのではないでしょうか。
この他にも、U-LABO生やアメリカ大学卒業生の体験談を多数ご紹介しておりますので、以下よりぜひご覧ください!
U-LABO体験談 – U-LABO | 世界トップ大学への進学 (ulabo.org)
学生・卒業生インタビュー – U-LABO | 世界トップ大学への進学 (ulabo.org)
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