コミュティカレッジをご存じでしょうか?
日本には存在しないので、耳馴染みない方も多いと思います。
実は、コミュニティカレッジから大学へ編入する現地の学生も少なくありません。

知っておけば、留学先の新たな選択肢になるので、この記事の内容を押さえておきましょう。

そもそもコミュニティカレッジとはなにか?

4年制大学とは大きく異なる特徴が多数あります。
代表的な6つの特徴を紹介します。

特徴①4年制大学に比べて学費が安い

最も大きな特徴は学費の安さです。

4年制大学に高校卒業後すぐに通うよりも、コミュニティカレッジ卒業後に4年制大学へ編入する方が総合的な学費が安くなります。

ちなみに、コミュニティカレッジの運営費用は地域の税金から支払われているため、地域の方であれば、無料に近い学費で学べる場合もあります。

州外から入学してくる学生には地域の方よりも高い学費を課しますが、それでも年間の学費は約5,000〜10,000ドルです。

4年制大学の学費は州立で平均約24,000ドル、私立では平均約32,000ドルですので、4年制大学と比較すると学費がかなり安いのが分かります。

また、大都市の大学の方が、学費が高くなる傾向があり、年間の学費が相場よりも高くなる学校がほとんどです。

学費のみならず、大都市よりも田舎の方が生活費なども安いので、費用をできる限り抑えたい方は、田舎の学校への進学を考えてみてみましょう。

特徴②学生寮が無い

コミュニティカレッジは地元の方のための学校で、学費の話でもあったように地元の方が優遇されています。

そのため、地元の方が通うことが前提なので寮は設置されていない場合がほとんどです。

ですが、全体の2割ほど寮を所有している学校も存在します。
ちなみに、寮を利用する学生は全校生徒の1%程度と言われています。

一方で、4年制大学では寮生活が基本です。

たとえば、ハーバード大学では在学中は寮生活が義務付けられています。
寮は人間関係を学び、お互いを助け合い、切磋琢磨する場とし、アメリカの教育とは切っても切れない関係です。

最近では、多様化に伴い寮を取り入れるコミュニティカレッジも増えてきているので、進学先について調べてみても良いでしょう。

寮生活しながら通いたい方は、寮の有無をしっかり把握しておきましょう。

特徴③学生の平均年齢が高い

コミュニティカレッジは、働きながら通っている学生が非常に多いです。

というのも、コミュニティカレッジでは学業よりも仕事を優先する学生が多く、学生の平均年齢も28.5歳と高水準です。

高校卒業後進学していれば、18〜22歳の間が大学生の期間になるため、それと比較すると平均年齢が高いと言えます。

実際に社会人で働く中で、自分のやりたい仕事や学問を見つけたり、新しい分野に挑戦したり、したくなるケースも少なくありません。

コミュニティカレッジでの授業の時間割は、働いている方でも通いやすいように設定されているため、社会人のニーズに応える場としての存在意義もあります。

特徴④働いている学生が多い

在籍している学生の6割は、「パートタイムの学生」です。
正確な定義として、「1学期の取得単位数が11以下の学生」をパートタイムの学生と呼びます。
一方で、1学期の取得単位数が12以上の学生を「フルタイムの学生」と呼びます。

4年制はフルタイムで通っている学生がほとんどです。

ハーバードやMITなどの名門私立大学や、アマースト、ウィリアムズなどの名門リベラルアーツ・カレッジでは、大多数の学生がフルタイムです。
学業のみならず、課外活動や寮生活を通じて1日中大学生として過ごします。

また、フルタイムの学生と言っても、1学期で15単位以上を取得している学生は、4年制大学では半分以上ですが、コミュニティカレッジでは3割ほどです。

留学生の場合は、「フルタイムの学生」であることが条件でビザが発行されるので、どの大学に進学するにしても、留学している大学が定める条件を満たす必要があります。
基本的には、1学期で12単位以上の取得は必須条件であることが多いです。

特徴⑤地元の文化の影響が大きい

先ほどから、コミュニティカレッジは地元の方が学ぶ大学という話を度々しています。
そのため、地域の特徴が学校に影響を与えるのも大きな特徴です。

例えば、ヒスパニックが多い地域であればヒスパニックの学生が多いでしょう。
宗教の影響も受け、地域である特定の宗教を信仰している場合は、学生のほとんどはその宗教の信者の可能性が高いです。

アメリカは教育レベルや経済の格差も大きいので、地域ごとに求められる水準が異なります。

地域ごとの差は、国外から見るとわかりにくいですが、国土が日本の25倍もあるアメリカでは、私たちが思っている以上に地域ごとにさまざまな違いがあります。

そのため、「自分に合う地域はどこか」を事前に調べておくといいでしょう。

特徴⑥進学か就職かを選ぶ

大学への編入を目的とした「進学コース」となりたい職業に就職するための「職業訓練コース」の2つのコースが設置されています。

4年制大学の場合、4年間を通じて「人間として成長する」ための教育を生徒側は期待しています。
その理由は、4年制大学の教育目標が「人として成長させる」だからです。

一方で、コミュニティカレッジには「人としての成長」のような教育目標はなく、「仕事に必要なスキルを身につける」「4年制大学へ進学するために必要な単位を取得する」などの目的を明確に持っている学生がほとんどです。
彼らのニーズに応えるための指導は行われますが、4年制大学で教われる「人間としての成長を促す」指導は行わない場合が多いでしょう。

また、仕事や家事、育児をすでに行っている社会人の方が学びに来ているので、人間関係はかなりドライな場合も多々あります。

コミュニティカレッジの役割

コミュニティカレッジの役割は下記の4つです。
自分が求めている役割を担ってくれる場所かどうかも学校選びでは重要になります。

役割①4年生大学への準備期間

コミュニティカレッジは高校課程の修了さえしていれば入学可能で、学費に関しても私立の4年制大学の1/10、州立大学の半分以下です。
学費を抑えるために、コミュニティカレッジから4年制大学へ進学する現地の学生も少なくありません。

2年生までの一般教養の単位をコミュニティカレッジで取得し、3年次から4年制大学へ編入し、専門課程を4年制大学で学ぶやり方です。

コミュニティカレッジの1クラスの人数は多くても40人程度なので、1クラス100人以上が授業を受ける4年制大学に比べ、教授との距離が近いです。
そのため、教授とのコミュニケーションを密に取れます。

日本から留学して、慣れない環境で授業を受けるので、わからない内容を積極的に質問できるのは嬉しい環境でしょう。

役割②職業訓練&専門知識の取得

コミュニティカレッジでは、卒業する際に準学士号と修了証明書を取得できます。

それぞれの役割について解説します。
コミュニティカレッジの入学を検討している方は、覚えておきましょう。

準学士号

コミュニティカレッジではさまざまな学科があります。

準学士号は、各コミュニティカレッジが規定する、一般課程と専門課程を修了すると取得できます。
日本の短期大学と同じ仕組みです。
コミュニティカレッジは日本の短期大学のモデルとなったと言われています。
日本の短期大学と異なる点は、学科数の多さです。

一般的な普通科に加え、

  • ビジネス
  • コンピュータ
  • 芸術
  • ファッション
  • 美容
  • ダンス

など、色々な学科があります。

さらに、コミュニティカレッジは入学時に学科を設定する必要がないので、コミュニティカレッジで学びながら進路選択ができます。
入学後に「入る学科を間違えた」とならない点もメリットであり、学科を決めた後も違う学科の授業を受けられます。

修了証明書

専門課程の単位さえ修了すれば、修了証明書を取得できます。
一般課程は除いても大丈夫です。

アメリカで専門職に就く際に、重要視されるのはその分野での就業経験です。
転職がステップアップと考えられているアメリカでは、経験と実績がある方は収入の良い会社に転職できますが、経験がない方は良い会社を見つけるのが困難になるでしょう。
そのため、専門課程を修了し、インターン生として無償もしくは低賃金で働き、実績を積みます。
そのあと仕事が安定したのちに、準学士号の取得や4年制大学への進学をする学生は多いです。

役割③生涯学習・自己啓発

コミュニティカレッジは、就職のための技術の取得や大学進学のための準備期間の役割を担っているだけではありません。
地元コミュニティと密接に関わっているので、スポーツ活動やボランティア活動などの生涯学習や自己啓発の場としての機能も持っています。
生涯学習を通して、地域の方とも密接に関われるので、留学先の地域の文化にも触れられるでしょう。
また、自己啓発もできるので、自分のさらなる成長が促せるのもいいですね。

役割④スキルアップ

コミュニティカレッジは柔軟な運営をしていて、学生の選択肢の幅が広いです。
1クラスから受講可能で、授業時間は朝7時から夜10時と広い時間帯で授業が行われています。
さらに、週末に開講されている授業もあるので、パートタイムの学生でも問題なく通えるでしょう。

コミュニティカレッジの歴史

コミュニティカレッジの歴史は1901 年、イリノイ州シカゴで設立されたジョリエット ジュニアカレッジまで遡ります。
設立当初は、一般教養の教育が目的でした。
しかし、不況や戦争、人口増加などの社会情勢の変化に対応していく中で、職業訓練や社会人再教育、 生涯学習といったさまざまな役割を担うようになりました。

コミュニティカレッジの現状

コミュニティカレッジは大学にはない魅力を持つ素晴らしい学校ですが、課題もあります。
進学先を検討するうえで、この課題は判断材料になると思うので、しっかりと把握しておきましょう。

コミュニティカレッジに残っている課題

コミュニティカレッジは、すべての方に等しく大学教育を与える「入口」の役割を十分に果たしています。
パートタイムの学生でも、働きながら学べる環境を提供できている点からも、学びたい方への柔軟な対応ができているといえるでしょう。

一方で、「出口」の役割の方ではまだまだ課題が残ります。
コミュニティカレッジを2年で卒業する学生は、全体のわずか13%です。

また、コミュニティカレッジから4年制大学へ編入する学生は、全米平均で25%に過ぎません。

アメリカでは学費と教育の質は相関関係があると考えられています。
そのため、コミュニティカレッジは学費が安いので、質の高い教育はそれほど期待できません。

学費の安いコミュニティカレッジが、教育の質をどこまで高められるかがこれからの課題となるでしょう。

コミュニティカレッジとは大学編入や学びなおしを考えている人にピッタリ

この記事では、あまり日本人には馴染みがないコミュニティカレッジについて紹介しました。

誰でも望めば、学べる環境があるのは素晴らしい魅力です。
アメリカの4年制大学への進学を検討している方も、
コミュニティカレッジを選択肢に加えてみてはどうでしょうか?

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