Orange Coast College(OCC)オレンジコーストカレッジで難しい理系クラスを履修しながら課外活動にも熱心に取り組み、今年、University of California, Berkeley(UCB)カリフォルニア大学バークレー校、University of California, Los Angeles(UCLA)カリフォルニア大学ロサンゼルス校をはじめ、University of California, Irvine(UCI)カリフォルニア大学アーバイン校、University of California, San Diego(UCSD)カリフォルニア大学サンディエゴ校の出願校4校すべてに見事合格した長倉さんのインタビューです。

課外活動のことや高成績をキープする方法など、カレッジでの様々な取り組みについて、U-LABOカウンセラーの川上が伺いました。

まず、留学しようと思ったきっかけを教えてください。

小さい頃からアメリカのテレビ番組をよく観ていて、アメリカの文化に興味を持っていました。母親はアメリカの大学を卒業していて、父親は日本企業のアメリカ支店勤務していたこともあって、現地の知人の家によく遊びに行って泊まらせてもらうことがありました。

あと、習い事でアメリカにホームステイに行く機会も何度かありました。小さい頃からアメリカの文化にいろいろ触れてきたことで、将来はアメリカに住みたいと思うようになって、中学の頃には、自然な流れで、アメリカの大学を第一志望に決めていました。

留学を決意したときの英語力はどれぐらいでしたか?

日常会話くらいはできていました。習い事として、ピーターパンやトムソーヤといった劇を発表する地域のグループに所属していて、日本語と英語のセリフを丸暗記していました。ブリティッシュ英語やアメリカ英語どちらも話されていて、リアルな英語に触れながら、リスニング力やスピーキング力を高められたと思います。OCCへの入学に必要な英語力が、TOEFL iBTスコア61点以上ですが、留学前から、そのスコアは上回っていたと思います。

留学までの期間は、どのように英語を勉強しましたか?

元々は好きな洋楽の歌詞を覚えるくらいで、英語を勉強することはあまりありませんでした。リスニング力はあったので、留学を決めてからはTOEFLを意識して、ライティングやグラマーを中心に勉強しました。

勉強法は、英単語をたくさん覚える、英語の本を読んでみる、TED Talksを見るといったものです。TEDには洋楽よりも高度な単語が多く出てくるので、TOEFLの勉強にもなりました。

なぜ、コミカレからの編入を選んだのでしょうか?

University of California(UC、カリフォルニア大学)に行きたかったのですが、直接入学するにはSAT(大学進学適性試験)を取る必要があると知って、現実的に少し難しそうだなと感じました。

留学後は、どのように英語力を伸ばしていきましたか?

意識して伸ばそうとしたわけではないですが、クラスの友達との会話やホームステイなど、英語しか使わない環境に身をおいたことが、自然と英語の勉強につながっていたと思います。あとは、教科書を読むことや、学校の宿題・エッセイに取り組むことを通して力がつきました。

コミカレについて教えてください。行ってみてどうでしたか?

コミカレがどういうところか、行く前にはわかりませんでした。実際にOCCへ行っていたら、クラスでもまったくプレッシャーを感じないほどアットホームでした。教授がみんな優しくて、いつでも助けてくれて、「何か困ったことがあったら言ってね」という雰囲気を感じましたね。

長倉さんの専攻について教えてください。

コミカレでの専攻はBiology(生物学)でしたが、学位としては取りませんでした。編入後はMolecular and Cell Biology(分子細胞生物学)か、general、つまり普通のBiological Science(生物科学)になると思います。

大学の授業を受けてみて、どうでしたか?

英語で学ぶこと自体は大丈夫だと思っていましたが、コミカレに入る前は、現地の人と同じように内容を理解できるか心配だったんです。でも実際に授業を受けてみて、遅れを取っている感覚はまったくなくて。みんなと同じくらいできていそうだ、意外と大丈夫だなと、自信をつけさせてもらいました。

日本とアメリカの違いで、驚いたことはありますか?

まずはホームレスの多さに驚きました。特にバスに乗っていると、日中は大丈夫でも、日が沈み始めると結構乗車してきました。中にはちょっとクレイジーな人もいましたね。

ホームレスの問題以外にも、貧富の差があります。良い保険を持っていないと、病院でも保険適用がされない治療があったりします。日本ではほぼ平等ですが、アメリカでは保険が重要視され、どの保険を持っているかで医療ケアのレベルも違うと知りました。日本では誰でも同等の医療を受けられるのに、アメリカでは結構シビアで、いろいろ考えさせられます。

留学生活で楽しいと感じたことを教えてください。

カリフォルニアは広いので、車で何時間か走れば、色々なところへ行けます。雪が降っているところも、砂漠みたいに暑いところも。友人と、自然がきれいな場所でハイキングするのも楽しかったですね。

また日本と異なるのは、学校に交渉したり話を聞きに行ったり、前のめりな姿勢で求める人だけが、得られるものがある点です。たとえば、コミュニティに入っていないと得られない情報もあります。勉強だけでなく病院でのボランティアなど、さまざまなことにチャレンジできたのは、貴重な情報を得られる良い経験でした。

留学中の、モチベーションの保ち方を教えてください。

コミカレで2年間続けるのも全然当たり前ではなく、合わないと感じて途中で帰ってしまう人もいるそうですよね。私は、将来こうだったらかっこいいなと、なりたい自分を想像していました。あとは、日本にいる妹や祖母に良い報告ができるよう、がんばらなきゃなと考えていました。

留学前後で、ご自身の変化はありますか?

留学は一見華やかに見えて、その裏には多くの挑戦と苦労がありました。日本にいるとメンタルヘルスのことなんて1秒たりとも考えたことがなかったのですが、留学は意外に孤独な戦いで。楽しいだけとはいかないんですよね。留学生だからできないということもたくさんあります。色々と限られた中で、どれだけ有意義な時間を過ごせるか、どうお金を使うか考えさせられました。

高いGPAをキープする方法を教えてください。

教授のオフィスアワーに行くことと、友達の助けを借りることです。最初は数学や生物など、大体のクラスでオフィスアワーを利用しました。おおよそ週1回、テスト前はもう少し頻繁に通い、宿題などでわからない箇所を聞いていました。

オフィスアワーを有意義なものにするためには、わからない問題を明確にし、聞きたい内容をメモしておくことが大事です。テストについてヒントをもらえるかもしれないので、ダメ元で聞いてみるのはおすすめ!推薦状を書いてもらうケースもあると思うので、教授に顔を覚えてもらうのは重要です。

コミカレ在学中に取り組んだ課外活動で、特に印象に残っているものを教えてください。

MDR*のクラブを通して、専攻に直結する医療の情報を得られたことです。

*Mu Delta Rho(MDR)は、OCCのPre-health Honors societyで、医学やヘルスケアの分野で将来のキャリアを目指している学生の中でも成績優秀な方が入れる学生団体になります。コミュニケーション能力、時間管理、問題解決、献身、リーダーシップ、などのスキルを学びます。

クラブ活動を始めたきっかけは何でしたか?

OCCから、ヘルスカンファレンスへ行く校外見学についてアナウンスがありました。興味を持って参加したところ、一緒にいたメンバーのほぼ全員がMDRというクラブに入っていたのです。面白そうと思い、私も加入しました。

具体的な活動内容を教えてください。

基本的な活動は、フードバンクなどでのボランティアです。ハイキングやモールなどへ行き、メンバー同士の交流もありました。

また、校外見学は年1回の恒例行事。医療分野で働く人の経験を聞くセッションや、医者・歯医者・Physician Assistant(PA)といったゲストスピーカーを呼んでお話しするワークショップもありましたね。他にもさまざまなイベントに参加できました。

U-LABOを選んだ理由を教えてください。

元々受けていた留学エージェント以上に、サポート内容が良く金銭面も良心的だったことです。STEM(科学・技術・工学・数学)分野に進んだ先輩がいて、話を聞けそうと思ったのもありましたね。

U-LABOのサービスを利用した感想を教えてください。

2週に1回のカウンセリングなど、サポートが充実しており安心感があります。怠けるのも防いでもらえました。セミナーなどの情報も回ってくるので、色々と考えるきっかけになります。

最後に、将来の目標を教えてください。

将来はまだ模索中ではありますが、UCを卒業してさらにメディカルスクールへ通い、アメリカでPAとして働くことを目指しています。

記事監修・・・小泉 涼輔
記事監修・・・小泉 涼輔

U-LABO代表。高校の時の偏差値28から、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を飛び級で卒業。日本で最もアメリカ名門大学への編入に精通した専門家の1人として、これまでに多くの学生を合格に導いている。2022年にはUCLAが選ぶグローバルに影響を与える企業・起業家100(「UCLA Bruin Business 100」)に選出された。著書「UCLAに留学したいと思ったら読む本
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