カリフォルニア大学(UC)への編入を決めたものの、どのコミュニティカレッジ(コミカレ)にするべきか悩む…という方も多いのではないでしょうか。
UC編入の合格率を上げるためにも、コミカレの進学先は慎重に選ばなければなりません。
しかしながら、カリフォルニア州には116ものコミカレがあるので、1校1校情報を集めて比較していくのはとても大変ですね
。今回は、そんな志望校に悩んでいる方のために、UC編入に向いているコミカレランキングTOP10をUC大学別(難関3校)に作成してみました。
UC(9大学全体)への編入者数ランキングも作ったので、UCのどの大学にするかまだ決まっていないという方も、ぜひ参考にしてみてください。
UC難関3校 編入者数ランキングTOP10
100校を超えるコミカレの中から志望校を何校か選ぶのは、そう簡単なことではありませんね。
ましてや、UCの難関校を目指すとなると、やはり高い編入実績のあるコミカレの方が、サポート体制も整っているので安心。
また、学校のカウンセラーが留学生の対応に慣れていれば、出願などの編入手続きもスムーズに進められるので、ある程度留学生が在籍していることも重要です。
そこで、UCトップレベルであるロサンゼルス校(UCLA)、バークレー校(UCB)、サンディエゴ校(UCSD)の3大学ごとに、2021年度の編入者数を比較して、編入実績が高いコミカレのランキングを作成しました。
項目は以下の4つです。
【編入者】
UCの編入統計データ(2021年度)に記載されている編入者総数。ランキングはこの数値が高い順に並べたものです。
【合格率】
UCLAの編入統計データ(2021年度)に記載されている出願者全体における合格者の割合。この数値が高ければ、そのコミカレから合格した学生の割合が高いということになります。
【対応生徒率】
教授1人に対する生徒数の割合。この数値が小さいほど、より丁寧なサポートを受けられると考えることができます。
【留学生比率】
コミカレの学生総数に対する留学生の割合。基本的に、コミカレに在籍している留学生は、編入を希望しているため、この比率が高いほど、留学生への編入支援についてよく知っていると考えられます。
◆ロサンゼルス校(UCLA)
コミカレ⇒ロサンゼルス校(UCLA)・編入者数ランキングTOP10
順位 | コミュニティカレッジ | 編入者 | 合格率 | 対応生徒率 | 留学生比率 |
1 | Santa Monica College | 412 | 26% | 1:30 | 9.9% |
2 | Pasadena City College | 229 | 27% | 1:26 | 3.1% |
3 | Los Angeles Pierce College | 167 | 31% | 1:25 | 1.4% |
4 | Irvine Valley College | 126 | 24% | 1:29 | 6.8% |
5 | De Anza College | 125 | 17% | 1:28 | 9.7% |
6 | El Camino College | 125 | 27% | 1:28 | 2.1% |
7 | Mt San Antonio College | 113 | 22% | 1:24 | 1.6% |
8 | Moorpark College | 107 | 26% | 1:33 | 0.6% |
9 | Glendale Community College | 96 | 22% | 1:26 | 4.3% |
10 | Diablo Valley College | 94 | 24% | 1:26 | 5.6% |
UCLAへの編入実績が長年トップであるサンタモニカカレッジ(Santa Monica College)。
毎年400~500人もの学生がUCLAへの編入を成し遂げています。
UCLAから場所も近いので、UCLA編入を目指す留学生も多くがここへ進学します。留学生比率もトップの9.9%。このグラフを見ても、サンタモニカのカウンセラーは留学生の編入に関するノウハウを熟知しているだろうといえますね。
ただ、州内最大規模のコミカレで、多くの学生が編入試験を受けるため、不合格者数も数値で見ると大きくなっています。
2021年は2059人が出願しましたが、合格者は535人で合格率は26%。他のコミカレと比較しても合格率にそこまで差はないので、サンタモニカに入学したから安心、というわけにはいかない、ということは押さえておきましょう。
2位のパサディナシティカレッジ(Pasadena City College)と3位のロサンゼルスピアスカレッジ(Los Angeles Pierce College)も編入者数がトップレベルで、専門的なサポートを期待できそうですが、留学生比率が低めなのでその辺が少し心配な点ではありますね。
4位以降は編入実績と合格率にそこまで大きな差があるわけではありませんが、留学生比率が高い所と低い所で、分かれていますね。
そのため、留学生比率と対応生徒率のバランスを見ながら候補を絞っていくといいかと思います。
◆バークレー校(UCB)
コミカレ⇒バークレー校(UCB)・編入者数ランキングTOP10
順位 | コミュニティカレッジ | 編入者 | 対応生徒率 | 留学生比率 |
1 | Diablo Valley College | 239 | 1:26 | 5.6% |
2 | De Anza College | 169 | 1:28 | 9.7% |
3 | Berkeley City College | 155 | 1:26 | 0.4% |
4 | Pasadena City College | 135 | 1:26 | 3.1% |
5 | Santa Monica College | 132 | 1:30 | 9.9% |
6 | City College San Francisco | 89 | 1:24 | 2.5% |
7 | Foothill College | 75 | 1:24 | 6.0% |
8 | Mt San Antonio College | 55 | 1:24 | 1.6% |
9 | Ohlone College | 54 | 1:24 | 4.2% |
10 | Orange Coast College | 52 | 1:35 | 5.9% |
1位のディアブロバレーカレッジ(Diablo Valley College)は、UCBに近いためUCBへの編入を目指す学生が多く在籍していて、高い編入実績を誇っています。
留学生比率はトップではないものの、比較的高いので留学生へのサポート体制も問題ないでしょう。
2位のデアンザカレッジ(De Anza College)も編入実績が多いコミカレで、対応生徒率も留学生比率もバランスが取れており、質の高いケアを期待できますね。
3位のバークレーシティカレッジ(Berkeley City College)も、ディアブロと同じくUCBに近いコミカレなので、UCBへ編入する学生がたくさんいます。
しかしながら、留学生比率がこのランキング内では最下位で、留学生というよりは、現地に住んでいるネイティブが多く通うコミカレという印象。
4位以降では、どのコミカレも大差はありませんが、留学生比率でみると、 サンタモニカカレッジやフットヒルカレッジ(Foothill College)あたりが、外国人向けの手厚いケアを受けられそうで、進学先の候補にはいいでしょう。
◆サンディエゴ校(UCSD)
コミカレ⇒サンディエゴ校(UCSD)・編入者数ランキングTOP10
順位 | コミュニティカレッジ | 編入者 | 対応生徒率 | 留学生比率 |
1 | De Anza College | 206 | 1:28 | 9.7% |
2 | Santa Monica College | 194 | 1:30 | 9.9% |
3 | San Diego Mesa College | 185 | 1:33 | 1.1% |
4 | Pasadena City College | 183 | 1:26 | 3.1% |
5 | San Diego Miramar College | 150 | 1:38 | 0.4% |
6 | MiraCosta College | 133 | 1:24 | 1.3% |
7 | Diablo Valley College | 115 | 1:26 | 5.6% |
8 | Irvine Valley College | 107 | 1:29 | 6.8% |
9 | Palomar College | 102 | 1:26 | 1.0% |
10 | Mt San Antonio College | 85 | 1:24 | 1.6% |
トップのデアンザカレッジは、UCBやUCLAのランキングでも上位にランクインしていましたが、UCSDやデービス校(UCDavis)への編入に強いコミカレ。
そのため、UCSDを目指すのであれば、デアンザを第1志望校で考えておくと間違いないでしょう。
また、ランキング内の10校の編入者数を見てみると、そこまで大きな差は見られませんが、サンディエゴメサカレッジ(San Diego Mesa College)やサンディエゴミラマーカレッジ(San Diego Miramar College)など、サンディエゴ内にあるコミカレがランクインしているのが特徴的ですね。
ただ、どちらも対応生徒率があまりよくなく、留学生も少なめなので、外国人に対する編入関係のサポート面はあまり期待できないかもしれません。
そして、このランキングも留学生比率に注目すると、留学生が少ない学校とそうでない学校とできっぱり2分されているので、志望校を考える目安としては、わかりやすいかと思います。
留学生へのケアを考慮すると、7位のディアブロバレーカレッジや8位のアーバインバレーカレッジ(Irvine Valley College)も選択肢に入ってくるかな、という感じですね。
このように、UCトップ校が志望校ということであれば、大学別に上記のランキングを参考にしながら、候補を絞ってみてください。
UCトップ3のどれかに合格できればいいということであれば、サンタモニカカレッジやデアンザカレッジなど、3大学全てのランキングで上位に入っているコミカレを選定してみてはいかがでしょうか。
関連記事>>>カリフォルニア大学(UC)の10あるキャンパスを徹底解説!
<出典>
編入者総数:UNIVERSITY OF CALIFORNIA(community College),Transfers by major,2021
合格率:UCLA(Undergraduate Admission),Transfer Profile by California Community College,2021
対応生徒率:INTERNATIONAL ATUDENT(California),Study in California,USA,2018
留学生比率:College Shopping Simplified
UC(9大学全体) 編入者数ランキングTOP10
UCへ編入することは決めたけど、志望校はまだ決めかねているという方もいるかもしれません。
そのような場合、UC編入の実績が高いカレッジへとりあえず進学するというのも1つの方法です。
以下のランキングは、2019~2020年にUC(9大学全体)へ編入した学生の総数を多い順から並べたものです。
参考までに、過去2年分の編入者数も並記してあります。隣のカッコ内の数字は、その年の編入者数を比較した場合の順位です。
コミカレ⇒カリフォルニア大学(UC 9大学全体)・編入者数ランキングTOP10
(2017-2020年)
順位 | コミュニティカレッジ | 2019-2020 | 2018-2019 | 2017-2018 |
1 | Santa Monica College | 1,197 | 1,272 (1) | 1,289 (1) |
2 | Pasadena City College | 826 | 815 (4) | 783 (4) |
3 | Diablo Valley College | 824 | 978 (2) | 938 (3) |
4 | De Anza College | 811 | 913 (3) | 938 (2) |
5 | Santa Barbara City College | 681 | 697 (5) | 648 (5) |
6 | Irvine Valley College | 677 | 581 (6) | 578 (6) |
7 | Mt San Antonio College | 475 | 483 (7) | 497 (7) |
8 | Orange Coast College | 419 | 477 (8) | 481 (9) |
9 | El Camino College | 418 | 388 (10) | 392 (10) |
10 | Foothill College | 405 | 465 (9) | 481 (8) |
3年度分全ての順位でダントツ1位にランクインしているサンタモニカカレッジ。
中でもUCLAへの編入者数が圧倒的なコミカレですが、他のUC大学への編入実績も安定しています。そのため、UCの志望校に悩んでいる方はとりあえずここを選んでおくとよさそうです。
2位のパサディナシティカレッジもUCトップ校の編入で高い実績がありますが、UC大学全体に満遍なく編入者を送り出しているので、これといった志望校を決められていない場合にもおすすめです。
3位のディアブロバレーカレッジと4位のデアンザカレッジは過去2年と比較すると、順位が下がり気味ですが、相変わらず上位をキープしていますね。
特にデアンザは、トップ3大学のランキング全て5位以内にランクインしており、編入数もバランスが取れていることから、UCの大学を決めかねている学生にとっては、いい環境かもしれません。
その他のコミカレは、例年通りの順位といった感じですね。
<出典>
2019-2020:California Community College Total Transfers to University of California (UC) Campus, 2019-2020
2018-2019:California Community College Total Transfers to University of California (UC) Campuses, 2018-2019
2017-2018:California Community College Total Transfers to University of California (UC) Campuses, 2017-2018
コミカレ選択で注意すべきこと
UCへ編入するためのコミカレを選択する際に注意すべきことは、出願に必要となる必須科目の履修に関してです。
アメリカでは、州ごとに編入システムがある程度統一されていますが、カリフォルニア州では、IGETC(Intersegmental General Education Transfer Curriculum)と呼ばれる教育制度が利用されています。
IGETCは、カリフォルニア州内での編入をする場合、履修が必須とされており、UCも例外ではありません。
基本的に専門科目以外の一般教養科目が対象となっていて、英語や数学、芸術など、指定された単位を履修しなければなりません。
ただ、IGETCを通して取得した単位は、UC編入後も単位互換が可能なので、学生の負担が軽減されることが大きなメリットとなっています。
そのため、UC編入を目指す学生は、手続きをスムーズに進めるためにも、カリフォルニア州内のコミカレを選択するようにしてくださいね。
今回のランキングに入っているコミカレも、全てカリフォルニア州内にありますよ。
関連記事>>>カリフォルニア大学(UC)に編入するまでの流れと合格の裏技
関連記事>>>【偏差値は?】カリフォルニア大学に留学するために必要な学力は?
まとめ
志望校の選定には、長い時間がかかりますが、編入を成功へと導くためには必要な時間です。コミカレを選ぶ際は、どのような環境で勉強したいか(規模・都市・カリキュラムなど)、留学生はどの程度いるか、編入実績はあるか、などを丁寧に確認しながら候補を絞ってみてくださいね。今回のランキングが、少しでもみなさんのお役に立ったら嬉しいです。
U-LABOでは、カルフォルニア大学(UC)をはじめとした 名門アメリカ大学への編入プログラムを用意しています。
編入する前から編入後、就職活動までをサポートするので、編入を考えているけど、不安が多い方は編入プログラムを受けるのをおすすめします。
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